ZOHO University(以下、ZU)は、ZOHO Corporationが運営する社内大学です。
2005年、教員2名と生徒6名で始まったZUは、すでにインド国内2か所、720名以上の卒業生を輩出する組織へと成長し、
現在では本社社員の約10%をZU卒業生が占めています。
■Zoho Universityの始まり
インドの企業では、採用活動において有名大学出身者を好む傾向が強く、以前は当社もそのように考えていました。
ところが当時ベンチャー企業で知名度に乏しかったZoho Corporationに入ってくるのは、いわゆる二流、三流と言われるような大学の学生ばかり。
しかし、実際の仕事でのパフォーマンスを観察してみてみると、出身大学のランクや成績と、実際の仕事上のパフォーマンスは
ほとんど関係ないという事実が分かってきました。
・大学で学べるのは形式ばった理論がほとんどで、実際の仕事に必要な知識は仕事を通じてやりながら学ぶことの方が多いのではないか?
・そのような内容を自分達で教育した方が実効的な教育ができるのではないだろうか?
このような気づきから、短期集中型プログラムで、4年制大学に匹敵するソフトウェアエンジニアを生み出す場として、社内大学ZUが誕生しました。
■Zoho Universityの特色
上記のような考えから、ZUが入学者の選考において特に重視するのは、「学ぶ姿勢」や「モチベーションの高さ」です。
そのため応募者を学校のランクで差別せず、能力や成長が見込まれる学生であれば、誰にでもチャンスがあります。
就学中は毎月奨学金が支給され、食堂も無償で利用できるため、学生は生活への心配をすることなく、学業だけに専念することができます。
実際の応募者には大学に行けないような経済的に厳しい家計の子供も多く、生まれを問わず意欲的に働く社員を得られる同プログラムは、
今やZOHOCorporationが競争力を維持する大きな力となっています。
■実践的なプログラム
ZUでは、現役実務家の教員や、ITプロフェッショナルと共に仕事をする機会を提供するなど、より実務に際した教育を施しています。
カリキュラムは、常に最新の技術動向に沿うよう、定期的に改定が行われます。
学生たちは約1年半のプログラムで、IT・数学・英語を学びます。
また、最後の6か月間は実際の開発チームに加わるなど、開発者が直面するリアルな課題を経験することができます。
入学時はまったく知識のなかった学生が、数か月後にはコードを書き始め、卒業後は会社で大きな活躍をみせる。
例え正式な学位や資格を持たなくても、自分の望むことを達成できる。
現在ZOHO Corporationでは、新卒社員と同い年のZU出身メンバーが、リーダーとして活躍しているケースもあります。